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安全保障関連法廃止法案の早期審議入りと成立を求める意見書を愛媛県議会に民主、社民、共産で提出―否決されましたが、引き続き市民のみなさんと共同すすめます


 愛媛県議会は昨日、3月18日で閉会しました。来年度県予算を審議する時期で、しかもはじめてで、さまざまなことがありました。
 まずとりあえず、最終日に、社民党、民主党の県議会議員のみなさんと共同して「安全保障関連法廃止法案の早期審議入りと成立を求める意見書」を提案しました。自民党や公明党はじめとした方の反対で不採択となりました。私がおこなった意見書提案説明と、国にとどけることはできませんでしたが、県議会に共同提出した意見書を参考にお示しします。

提案説明

 私は賛同議員を代表して、安全保障関連法廃止法案の国会での早期審議入りと成立を求める意見書について、提案説明をおこないます。
 昨年、9月に成立した安全保障関連法にたいし、先だって松山で講演された小林節慶応大学名誉教授は、マスコミのインタビューにこたえ「なんて書いてあったって関係ないという憲法軽視の政府のもとで改憲を論ずる意味はない。安全保障関連法は憲法違反」とコメントしています。
 民主党顧問の藤井裕久元財務大臣も「安倍内閣のむかう方向は、平和主義、民主主義という点からみて非常に危うい。安保法制の廃止は当然。自衛に関係なく、世界の紛争にはまりこんでいくことになる」と語られています。
 憲法違反、廃止せよとの声は今でも、広く、深く、続いています。
 法律の施行が目前に迫るなか、意見書が指摘するように、安保法制の危険性が現実のものになる可能性があるわけです。
 いま、アフリカ・南スーダンに自衛隊を派遣していますが、法律の施行で、みずから攻撃を受けていなくても、離れた場所にいる他国の軍隊や文民の警護にかけつけて、敵対勢力を攻撃する「駆けつけ警護」などの業務をふやす検討をしており、その任務遂行のための武器使用が認められています。
 その国連平和維持活動、いわゆるPKO活動は大きく様変わりしています。伊勢崎賢治東京外国語大学教授は「戦争のルールというべき戦時国際法を適用し、国連が『交戦主体』となって、中立性を失おうとも、武力を行使して住民を保護すべきだとなってきた。本来、住民を守るのは、その国の政府です。それを国連が武力行使して住民を守る。その時点で、すでに停戦合意など、PKO5原則は成り立っていない」と指摘されています。
 2月17、18日にも南スーダン北部のマラカルの国連民間保護区域で、民族間の対立のなか、3700戸が焼き払われ、19人以上が死亡する事態もおこっています。「国境なき医師団日本」南スーダン活動責任者の村田慎二郎氏は「治安は壊れやすく、この先どうなるかわからない」と不安をしめしながらも、医療活動を継続しています。多くの人が治るはずの病気で命を落としており、日本政府に何かを求めるとすれば、「医薬品の援助だ」と強調されています。求められているのは、非軍事の分野、医療など人道支援です。
 伊勢崎氏は「憲法上、交戦権をもたない自衛隊が投げ込まれれば、自衛隊が殺し、殺される状況に追い詰められる」。だから、安保法制に反対だ。「自衛隊員に命をかける大義を与えられるのは国民で、南スーダンが内戦状態でないと言い張るような政府ではない」とのべています。内戦状態のなかで、自衛隊の任務を拡大し、武器を使うことになれば、意見書が指摘するように、憲法違反の武力行使そのものです。
 安倍首相はじめ、戦争法とはテッレル貼りだといわれますが、まさに、戦争法だと国民や専門家が指摘する、危険な本質がそこにあるわけです。
 日本国憲法という権力の暴走をおさえるための土俵を、安倍政権みずからが壊してきました。
 だからこそ、憲法を政治の土台に取り戻す立憲主義の回復、戦争法廃止、集団的自衛権行使容認を決めた閣議決定の撤回は、日本の政治にとってほかの政策とは次元の違う問題であり、緊急を要するものであります。
 くわえて、強調したいのは、国民的な大義にもとづき、野党がその一致点で市民と共同することを「野合」という安倍政権は、まったくの筋違いであります。市民・国民と戦争法廃止めざす野党の団結こそ、日本政治の未来を切り開くかつてない共同を示していると、私は確信しています。
 安保法制・安全保障関連法の廃止法案を成立させるよう、議員各位の意見書へのご賛同を心より呼びかけて、説明を終わります。


  安全保障関連法廃止法案の早急な審議入りと成立を求める意見書
 
 安倍政権は憲法解釈を変更し、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定をおこない、昨年9月には、武力攻撃事態法、PKO法など10の法律を一括して改正した平和安全法制整備法と国際平和支援法を成立させました。施行時期が迫っていますが、この法律の廃止法案が、2月19日に国会に提出されました。しかし、審議入りの見通しがたっていません。
 安全保障関連法は、憲法学者、元最高裁判所長官や判事、元内閣法制局長官など憲法に精通する多くの方々が、憲法違反の法律だと、法律が成立しても指摘し続けていることは極めて重大です。
 現在、自衛隊を派遣している南スーダンは、政府軍と反政府軍との停戦合意が何度も破られ、武力紛争が続いています。2016年1月の国連報告書では「紛争当事者たちは礼拝所や病院といった伝統的な避難場所、そして時として国連の基地まで攻撃しているので、紛争地域で安全な場所は極めてわずかになった」と報告しています。南スーダン政府軍も残虐な行為をおこない、国連PKOへの攻撃のうち9割は政府軍によるものだと国連事務総長報告(2015年8月)で指摘されています。停戦合意が破られたら撤退するなどPKO参加5原則は崩れているのに、政府はそれを認めません。現在の国連PKO活動は、停戦合意が破られても住民保護のため、武力を行使する活動へ大きく変わっています。
 政府は、5原則は守られているとしたうえで自衛隊に、安保法による「安全確保業務」という新たな任務をあたえ、任務遂行のために武器使用を認めれば、南スーダン政府軍が、住民や国連施設を攻撃した場合、政府軍と銃火をまじえる可能性も濃厚です。憲法9条が禁止する武力行使そのものです。
 これまでも、日本政府はアメリカから「ショー・ザ・フラッグ」「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」など軍事的な要求があれば、それに応えてきました。日本政府が必要と政策判断をすれば、自衛隊の戦闘地域での兵站活動も法律上は可能となっています。
 安保法制の危険性が現実のものとなる事態が憂慮されます。
 愛媛新聞2月21日付社説は「違憲の疑いが濃厚な安保法について、あらためて議論するチャンスだ。もともと不要だという立場にたてば、廃止法案も立派な対案」とし、「今の国会で安保法の是非を根本的に論じ合うべきだ」と指摘しています。
 憲法は、権力の暴走を縛るためのものです。憲法の解釈を、議会で多数を占める政権が勝手に変えられるのであれば、立憲主義は到底、成り立ちません。立憲主義・民主主義、根幹にある「個人の尊厳」を尊重する政治を回復するために、国においては、国会で早急に審議入りし、安全保障関連法を廃止するよう強く要望いたします。
             記
 
1.安全保障関連法廃止法案を徹底審議し、成立させるよう国に求めること。
 
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
author:田中かつひこ, category:愛媛県議会だより, 11:06
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